団欒の場・コミュニケーションとプライバシイについてです。

住宅の居住者は独身者以外は、通常、家族と(家族以外の構成員がいる場合も有りますが)暮らしています。
複数の居住者がいれば、当然相互にコミュニケーションの場があり、そして団欒の場があるはずです。そして一人だけのプライベートな場もあるでしょう。

人間関係の良し悪は多くはこの普段のコミュニケーションそして団欒が充分成立しているか、さらにプライバシイが確保されているかどうかが大事です。

住宅での主たるコミュニケーションの場・団欒の場は主に食事の場・食堂(ダイニング)であったり、寛ぎの場・居間(リビング)でしょう。
もちろんその他にも一緒に入風呂だったり、すれ違う玄関だったり、庭先だったりするかもしれません。

そして主たるプライベートな場は個室ということになるでしょうか。

人間関係の前提はまず相互理解、それとお互いを思いやる心でしょう。
そのためにはコミュニケーションが必要ですし、また一緒に何かをして楽しむ、体感する、共感するこ重要です。

 

お互いを思いやる心を育むためには、共同体験、共感体験による一体感・連帯感が不可欠です。

一緒に料理をつくる、一緒に食事をする。一緒にテレビやビデオを見る。一緒に音楽を楽しむ。

一緒に作業やゲームをする。一緒に家庭園芸や、庭木・花草を愛でる、等など。

一緒に何かをしなくても、家族がどこで何をしているかが見える、分る、感じられると言うのも結構大事です。お互いを理解するというだけでなく、お互いを感じるということの重要さです。


良い住宅の最も大事な要点はその共同生活者(家族)が日常生活の中ので相互理解とお互いを思いやる心を育んでいける機会提供の場となりうる建築であるということだと思います。

その機会提供のチャンスの少ない建築は例えどんなに機能や材質や色や形が立派でも良い住宅とは言えません。
勿論、欠点だらけの住宅では、そのタイミングを逃したり、不平不満でチャンスが潰れたりすることがあるかも知れませんが。

人間関係にあってはコミュニケーションと同時にプライバシイも重要です。

特に思春期の若者にとっては大事な要素で、どうということも無いことでも秘密にしたがったりります。
コミュニケーションのためには接触の機会が多い程良いはずですが、プライバシイの為には接触の機会が少ない程良いということになり、それは明らかに二律背反であり、実に悩ましい問題ですね。
住宅でも、どちらか一方に極端に偏り過ぎない様、それらの微妙な兼ね合いが大切です。

 

完全な一体化・連続・接触(オープン)から、完全な分離・独立・遮蔽(クローズド)までの間に空間・視線・音・振動・臭気などの何段階かのステージがありセミオープン、使い分けることによりその場に相応しいステージに加減することができます。

 

 

団欒の場
団欒の場は住宅では主に食事の場・(キッチン・ダイニング)であったり、寛ぎの場・居間(リビング)であったりしますがもちろんその他の場でもありうると前述しました。

一緒に何かをして楽しむ、体感する、共感する。共同体験、共感体験による一体感・連帯感が育まれる場です。

一緒に料理をつくる、一緒に食事をする。一緒にテレビやビデオを見る。一緒に音楽を楽しむ。

一緒に作業やゲームをする等など。

団欒とはいえませんが一緒に何かをしなくても、家族がどこで何をしているかが見える、分る、感じられると言うのも一体感・連帯感を育むのには結構大事です。お互いを理解するというだけでなく、お互いを感じるということの重要さです。

団欒の場には家族全員で集まれる広さ、寛ぐ為の家具・什器、寛げる照明、楽しむ為のTV・ビデオ・オーディオ機器・空調ほか、快適な団欒の場としての所要設備等を備えることになります。

 

いい家がほしい